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2014年12月15日

 先日、めまいの治療を耳鼻科で受けていることを問診で告げられた方がいらっしゃいました。お口の中を見てみると奥歯に動く歯があってそれを避けるように顎が動かざるを得ない状態にありました。顎の関節のすぐ上には三半規管があります。関節の位置がずれると当然三半規管の圧迫が考えられます。めまいはそれが原因であることが容易に想像できます。
 めまいだけではありません。人類が二足歩行するようになるためには、顎というバランスをとる器官を頭のすぐ下に持つことで成し遂げてきた経緯があります。頭にとっては顎というおもりを中心に据えることで直立できるわけです。ところが、ムシ歯で噛み合わせの変化が起きたり、歯槽膿漏で歯を失ったりすることで、顎の位置が微妙にずれます。そのバランスのずれを元に戻そうとして、頭の位置がずれ、肩の位置がずれ、腰の位置がずれるのです。肩こり、腰痛、頭痛、めまいの殆どはこの顎のずれによるものと考えられます。
 耳鼻科で治りにくいめまいになったら、肩こり、腰痛、頭痛になったらまず咬合を専門とする歯科医院を受診してみてください。

2014年12月 3日

 先日、NHKのクローズアップ現代で「口腔ケアの必要性」が取り上げられました。内容は①重病患者の手術時に口腔ケアを行っておけば術後の合併症が防げる、②入院患者の回復力にも影響し早期に退院できる、③高齢者、衰弱者の肺炎等の罹患を防げる、などの効果が見込まれることに対し、歯科医が入院施設や介護施設に出向いてそのケアを行うことで効果が上がるといった内容でした。
 ここまではその通りだと思います。口腔ケアは免疫力を高め、体の健康を維持しようとする力になります。ところがこの後、日本歯科大の教授のコメントがあり、かかりつけ歯科医がその現場に行くことが必要であるとの意見を言っていました。
 少し考えてみてください。入院施設や介護施設に行かなければならない口腔状態を作ったのは誰でしょう。紛れもないその患者のかかりつけ歯科医です。そのかかりつけ歯科医がまたその患者の回復力、免疫力を奪いに行く結果となるのです。歯科医過剰と言われる時代、入院施設、介護施設専門の歯科医を作りそれらがあたるべきです。その治療方針がかかりつけ歯科医と違っていても納得出来る治療内容を患者が選ぶことが必要だと思われます。

2014年12月 1日

 先ほど、私の妹からメールがあり自分の子供の歯の写真を送ってきました。前歯に若干の虫歯ができ、近くの歯医者で、削って詰めるという治療を勧められたそうです。1歳の子供を押さえつけて治療をするそうです。写真を見てみると治療など全く必要のない程度です。
 私は妹に即座に返信しました。その全文を載せます。
 『ダラダラ食いにならないようにすること。フッ素でブラッシング、ぶくぶくうがいさせること。夜寝る前は必ず親が仕上げ磨きすること。いい加減な、治療したがる歯医者の言うことを聞かないこと。で、この状態は維持される。維持されれば永久歯は正常に萌出しやすくなる。人工物が歯に埋められるとどんなに綺麗に修復されても必ず何らかの異常を示し、永久歯はその影響をもろに受けてしまい、やがては体の発育脳の発育に影響を及ぼすため、運動能力、学習能力を引き下げる結果となる。肝に銘じよ。』

2014年11月27日

 保険制度の範囲で作れる入れ歯は どういう風に作っても引っ掛けてある歯がダメになっていきます。歯ぐきに乗っている入れ歯はものを噛むたびに歯ぐきと一緒に動きます。その動きの力は引っ掛けてある歯にもろに伝わり、まるで木に刺さっている釘を何度も揺すっているうちに抜けてくるように、歯周病や、または歯根破折ということでダメになっていくのです。
 自費(保険制度外)の入れ歯はその動きの力を分散し、局所的な荷重負担を和らげる設計が可能です。歯を失うことが全くないかといえばそういうわけにはいきませんが、保険制度上の入れ歯と比べると雲泥の差です。
 もし我々が間違って歯を抜いたとしたら、その損害賠償は1本100万円だそうです。保険で作る入れ歯は2〜3万円の負担金でできますが、100〜300万円を失う為の入れ歯をいれているようなものなのです。
 大切な歯を失わないようにするためには、出来るだけ歯を守る設計のできる、保険制度上の規制にとらわれないものを選ばれてはいかがでしょうか。
 インプラントはさらに負担をかけないため、できれば第一選択と思っても過言ではないと思われます。

2014年11月25日

 レントゲン撮影は、決して体に良いものではありません。レントゲンをデジタル化することによって、被曝線量を抑えることができます。当院では、いち早くそれを導入し、通常のレントゲンの10分の1の被曝線量で撮影できます。撮った写真は、モニターで拡大し、わかりやすくご説明できます。
 特にインプラント治療に必要不可欠なCTスキャンでインプラント埋入位置を立体的に撮影することができます。顎の形態は人それぞれ違っています。立体的に撮影することにより、顎の形を表からも横からも裏からも見ることができます。より正確で安全、スピーディーな治療が可能です。
 また親知らずの抜歯または歯根部の精密な治療を必要とする場合には、その威力を発揮します。

2014年11月18日

 本日、来院された患者さんの一人がメンテナンスをしてほしいという主訴で来院されました。以前当院でメンテナンスを続けていたのに、引越しをして近くの歯医者さんに行ったそうです。当院に通院していた時には歯を失わない状態が何年も続いていたのに、抜歯して入れ歯を入れたそうです。レントゲンを撮ってみると入れ歯のかけてある歯がダメになりそうになっていました。不適合な入れ歯が入っているために歯に異常な負担がかかる結果になってしまったのです。
 メンテナンスどころではありません。歯の健康を維持させるためには適正な入れ歯や冠がきちんと入っていることが必要不可欠なのです。かみ合わせに不調和があるだけでお口の中で暴れる結果を招き、かけてある歯からダメになってしまうのです。適正な噛み合わせを入れ歯に与えることのできる歯医者さんは5%くらいと言って過言ではないでしょう。ですからメンテナンスを診療の中心にしていける歯医者さんは少ないのです。
 歯を1本失うと次から次へと失っていくのは原因があります。歯周病菌の管理(ブラッシングや歯石除去等)と噛み合わせの管理(適正な噛み合わせの付与を含む)が完璧にできていないと、どんどん歯を失っていくのです。
 メンテナンスを成功させるのには相当な技術が必要です。安易にブラッシング等を行うのでは歯の喪失は防げません。歯を抜かない、噛み合わせの違和感がない、歯科衛生士のたくさんいる歯医者さんに行かれるとよいでしょう。
 

2014年11月14日

 ある患者さんが私のところに初めて来院されたとき、「前の歯医者さんで不潔な器具を使われたために歯ぐきが腫れた。」と訴えていたことがありました。もしかしたら、不潔な器具だったのかもしれませんが、清潔な器具を使っても不潔な部分を触っただけで腫れてしまうことがあるのです。
 お口の中は大量(顕微鏡でその状態を見せると誰もが驚くほど)の歯周病菌や虫歯菌が存在しています。まるでバイ菌の巣の中で清潔な陣地を確保しようと努力しているようなものです。滅菌してある器具であっても、お口の中に入れただけで不潔になり、その不潔な器具で歯を削ったり、歯ぐきを治療したりせざるを得ないのです。
 当院ではまずお口の中を清潔に保つことから始めます。治療する前に(応急処置を先にすることもあります)適正なブラッシングの説明をし、殺菌水を使ってバイ菌を極力減らすことから始めます。ブラッシング良否は治療に大きな影響を及ぼします。
 こうすれば治療がスムーズに進み、長持ちする冠を入れることができたり、歯周病を安定させることができるのです。
 
 

2014年11月11日

 我々は毎日何人ものお口の中に手を入れてその治療を行います。お口の中に手を入れて実際に治療が許されているのは、歯科医師と歯科衛生士という国家資格を持ったものだけにかぎられています。歯科医師はともかく、「歯科衛生士」は歯科的予防処置、歯科保健指導等を行う重要な役割があり、診療の中核を担っていると言っても過言ではありません。特に当院の診療においては予防に力を入れているため、その役割は大きなものがあります。逆に言うと、予防をしっかり導入している歯科医院には歯科衛生士の存在が必ず複数あることになります。
 札幌等に転勤される患者さんが、当院のような「予防をしてくれる歯医者さんを紹介してください。」と言われることがあります。わたしは即座に「歯科衛生士の人数の多い歯科医院に行ってください。」と答えています。
 当院では歯科医師一人に対して歯科衛生士4人の体制で診療にあたっています。当院の予防体制を維持しようとすると、それだけの人数がいなければ無理なのです。治療はするけれどもそのメンテナンス・予防ができないため、「悪くなったらまた治療」を繰り返す以外にないことになります。それで歯を失っていくという悪循環になってしまうのです。
 かくしゃくとした人生を過ごすためには歯を失わないことが条件になります。高齢化社会が到来した現在、歯科衛生士の力を借りて乗り切っていかなければ、充実した人生を全うできないと言っても良いのではないでしょうか。

2014年11月 5日

 総入れ歯を入れてタクアンが噛めるでしょうか?入れ歯は柔らかいものしか噛めないと思ってはいないでしょうか?いつも、お粥かうどんのような柔らかいものに偏ってしまう食生活をしていませんか?入れ歯で満足に噛めないために家族や友達との会食に行くのが億劫になっていませんか?入れ歯だから硬い物が噛めなくて当然だと思っていませんか?
 入れ歯でもタクアンが噛めるようになります。適正な形に型をとり、噛み合わせを適正にすると通常の食事ができるようになります。通常の食事ができないのであれば、どこかに不備があるのです。決してあきらめてはいけません。もし何度も入れ歯の調整に行っても治らなければ、噛める入れ歯を入れてくれる歯医者に行けば良いのです。
 ものが満足に噛めないまま人生を送るのはあまりにも勿体無い人生の送り方だとは思いませんか?

2014年11月 4日

 歯がなくなったら入れ歯にするということが当たり前と思っている方が多いのですが、入れ歯を入れてしまうと、そのひっかけてある歯からダメになります。入れ歯がどんどん大きくなっていくのです。
 当院で治療を受けた方は、「そんなことないよ。通い始める前には歯を失ってきたけれど、ここへ通うようになってからは歯を失わなくなった。」と言われる方が多いです。それは噛み合わせの与え方が非常に精密であることと、歯槽膿漏の治療に力を入れ功を奏しているためです。
 しかし、それ程ハイレベルな治療をしたとしてもどうにもならないことがあります。
「こういうケースにはインプラントの選択をすると快適なだけではなく、自分の歯を失わなくなるのに。」ということが多いのです。
 歯がなくなったから入れるインプラントも勿論必要ですが、自分の歯を守るためのインプラントを考えてみてはいかがでしょうか。

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医療法人社団 賀陽歯科医院 院長 賀陽 真哉 賀陽歯科医院
www.kayou-dental.jp
院長 賀陽 真哉

【略歴】
埼玉歯科臨床研究所2年研修
東京仏教学院にて仏教を学ぶ
その後開業25年

【所属学会】
日本インプラント学会
日本咬合学会
国際歯周内科学会